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不動産相続の手続き・税金・売却の判断をまとめて解説
「何から手をつければいいか分からない」という不安を解消。相続登記の手続きから、相続した不動産をどうするかの判断基準まで整理しました。
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進め方の5ステップ
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1
STEP1
相続財産に不動産が含まれているかを確認する
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2
STEP2
遺産分割協議を行い、誰が相続するかを決める
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3
STEP3
相続登記(名義変更)の手続きを行う(2024年から義務化)
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4
STEP4
相続税がかかるか、特例が使えるかを確認する
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5
STEP5
相続した不動産を「売る・貸す・活用する・維持する」から選ぶ
不動産を相続したときの手続きと期限
| 期限 | 手続き | 内容 |
|---|---|---|
| 7日以内 | 死亡届の提出 | 市区町村役場へ |
| 3ヶ月以内 | 相続放棄・限定承認 | 借金などが多い場合に家庭裁判所へ申し立て。何もしなければ単純承認(すべて相続)になります |
| 4ヶ月以内 | 準確定申告 | 亡くなった方のその年の所得税の申告 |
| 10ヶ月以内 | 相続税の申告・納付 | 基礎控除を超える場合。特例を使って税額が0円になる場合も申告が必要 |
| 3年以内 | 相続登記 | 相続で不動産を取得したことを知った日から3年以内(2024年4月から義務化) |
不動産は、遺言書の有無を確認し、遺言がなければ相続人全員の遺産分割協議で誰が相続するかを決めます。協議の内容は遺産分割協議書にまとめ、全員が署名・実印で押印します。
相続登記の義務化
2024年4月1日から、相続で不動産を取得した人は、取得を知った日から3年以内に相続登記(名義変更)をすることが義務になりました。正当な理由なく登記をしないと、10万円以下の過料の対象になる可能性があります。
- 2024年4月より前に発生した相続も対象です(2027年3月31日までに登記が必要)。
- 遺産分割がまとまらない場合は、自分が相続人であることを申し出る「相続人申告登記」で、ひとまず義務を果たせます。
- 2026年4月からは、住所や氏名が変わったときの変更登記も義務になりました(変更から2年以内)。
名義が亡くなった方のままでは、売ることも担保に入れることもできません。売却を考えている場合も、まず相続登記を済ませる必要があります。手続きは自分でもできますが、戸籍の収集などに手間がかかるため、司法書士に依頼するのが一般的です。
相続税の基礎控除と不動産の評価
相続税がかかるかどうかの目安
相続税は、遺産の合計が基礎控除「3,000万円+600万円×法定相続人の数」を超える場合にかかります。例えば相続人が配偶者と子2人の3人なら、基礎控除は4,800万円です。
不動産の評価方法
| 財産 | 評価の方法 | 時価との関係 |
|---|---|---|
| 土地(市街地) | 路線価 × 面積(形や道路付けで補正) | 路線価は公示地価の8割程度が目安 |
| 土地(郊外など) | 固定資産税評価額 × 国税庁が定める倍率 | — |
| 建物 | 固定資産税評価額 | 建築費や時価より低いことが多い |
| 賃貸している土地・建物 | 貸家建付地・貸家として評価を減額 | 自分で使う場合より低くなる |
小規模宅地等の特例
亡くなった方が住んでいた土地を配偶者や同居の親族などが相続する場合、330㎡までの部分の評価額を80%減額できます(特定居住用宅地等)。賃貸に使っていた土地は200㎡まで50%減額(貸付事業用宅地等)など、用途ごとに要件と減額幅が決まっています。
※特例を使うには相続税の申告が必要です。要件が細かいため、税理士への相談をおすすめします。
相続した不動産を売るときの税金の特例
相続した不動産を売って利益が出た場合は、譲渡所得税・住民税がかかります。所有期間は亡くなった方が取得した時点から引き継ぐため、長期譲渡所得(約20%)になるケースが多くなります。
| 特例 | 内容 | 主な条件 |
|---|---|---|
| 空き家の3,000万円特別控除 | 売却益から最大3,000万円を控除 | 1981年5月31日以前の建物、亡くなった方が1人で住んでいた、相続から3年を経過する年の12月31日までに売却、売却価格1億円以下など(2027年12月31日までの売却が対象) |
| 相続税の取得費加算の特例 | 支払った相続税の一部を取得費に加えて、売却益を減らせる | 相続税の申告期限の翌日から3年以内に売却 |
購入時の売買契約書がなく取得費がわからない場合、取得費は売却価格の5%とみなされ、税金が高くなりがちです。実家の書類は処分する前に確認しておきましょう。なお、上の2つの特例は同時には使えないため、どちらが有利か比較が必要です。
不動産相続でよくある失敗と対策
| よくある失敗 | 起こりやすいことと対策 |
|---|---|
| 相続登記を後回しにした | 登記をしないまま次の相続が起こると相続人が増え、手続きが格段に難しくなります。義務化もされているため、早めに済ませましょう。 |
| 相続税の申告期限ぎりぎりで売却を始めた | 納税資金を売却でまかなう場合、期限までに売れないと延滞税がかかることがあります。相続後すぐに査定を受け、スケジュールを立てましょう。 |
| 小規模宅地等の特例の要件を確認しなかった | 同居・継続居住などの要件を満たさず、特例が使えないケースがあります。売却や賃貸の前に要件を確認しましょう。 |
| 実家の書類を処分してしまった | 購入時の契約書がないと取得費が売却価格の5%とみなされ、税金が高くなります。遺品整理の前に不動産関係の書類を確保しましょう。 |
売る・貸す・残すの判断基準
| 選択肢 | 向いているケース | 注意点 |
|---|---|---|
| 売る | 誰も住む予定がない、相続人で公平に分けたい、相続税の納付資金が必要 | 特例の期限を意識して早めに動く |
| 貸す | 賃貸需要がある立地、将来使う可能性がある | リフォーム費・管理の手間。貸すと空き家特例は使えない |
| 住む・残す | 相続人の誰かが住む、思い入れがある | 固定資産税や修繕費がかかり続ける |
「とりあえず兄弟で共有」は避けたい
分け方が決まらないからと不動産を相続人の共有名義にすると、売るにも貸すにも全員の同意が必要になり、次の相続でさらに権利者が増えていきます。売って代金を分ける(換価分割)、1人が相続して他の相続人にお金を払う(代償分割)など、共有を避ける分け方を検討しましょう。
どうするか迷っている段階でも、売った場合の価格を査定で把握しておくと、相続人同士の話し合いや相続税の見積もりが進めやすくなります。
相続の手続きと、相続後の判断
相続登記の流れから、相続した不動産をどうするかまで。
よくある質問
Q相続登記をしないとどうなりますか?
A2024年4月から相続登記が義務化され、正当な理由なく怠ると10万円以下の過料の対象になる可能性があります。また、名義変更をしないと不動産を売却することもできません。
Q相続税はどれくらいかかりますか?
A「3,000万円+600万円×法定相続人の数」の基礎控除を超える部分に課税されます。小規模宅地の特例など評価額を下げられる制度もあるため、専門家(税理士)に相談して正確な金額を確認するのが確実です。
Q相続した不動産は売却すべきですか?それとも活用すべきですか?
A「住む予定があるか」「維持費を払い続けられるか」「複数人で相続し分割が難しいか」などを基準に判断します。判断に迷う場合は、まず無料査定で売却した場合の金額を把握しておくと検討材料になります。
Q遺言書がある場合、不動産は遺言どおりに相続されますか?
A原則として遺言書の内容に従って相続します。ただし、相続人全員が合意すれば遺言と異なる分け方をすることも可能です。一定の相続人には、最低限の取り分(遺留分)が認められています。
Q相続した不動産を売ったお金を兄弟で分けるには?
A相続人全員で売却し代金を分ける「換価分割」が一般的です。遺産分割協議書に「売却代金を持分に応じて分ける」旨を記載し、代表者の名義で登記して売却する方法もあります。
Q相続登記は自分でもできますか?
Aできます。法務局のホームページで申請書の様式が公開されています。ただし戸籍の収集や書類の作成に手間がかかるため、司法書士に依頼する人が多くなっています。
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