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更新日 2020.3.4

高い査定額には要注意!?不動産売却で騙されないためのコツを徹底解説

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査定価格と売却価格は異なる

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家を売る時にはまずは査定をしてもらわなければなりませんので、不動産会社に依頼をしてどのくらいの金額になるのかを教えてもらわなくてはなりません。

しかしここで気をつけなくてはならないのは、査定額と実際に売却できた時の金額には差が出てくる事があるという事です。

大きな差が出る場合には、数百万円もの差が出る事もありますので、自分が考えていたような金額で家を売る事が出来るとは限らないという部分があります。

査定額が出たらその金額で売却が出来ると考えますが、なぜそのように差が出てしまうことになるのでしょうか。

家を売りたいと思えば、簡単にネット査定をしてもらう事が出来ますので、情報を入力して査定をしてもらう事が出来ます。

しかしこの場合は、周辺地域にある同条件の物件を参考にして金額を出すようになりますので、大まかの金額しか出せていません。

ネットで出してもらった金額がそのまま売却価格になるわけではありませんので、ここであまり早合点をしないようにしなくてはならないでしょう。

現実には金額に差が出るとわかった上で、今後を検討していく必要があります。

家を売却したい理由というのはそれぞれですので、その事情によっても売却価格は変わってくる事があるので差が出てくる原因になります。

長い目で見て長期間かかってもいいから売却をしたいと考える人もいれば、今すぐにでも売却をしたいという人もいるからです。

その売却理由によって、売り出し方が変わってくる事になり、売却できる金額が高くなるか低くなるかの差が出てきます。

いずれは家を売却して、田舎暮らしがしたいといった考えがある場合には、そこまで時期を急いでいるわけではありません。

売れた時点で田舎暮らしを始めるという考えなのであれば、そこまでいますぐに売却がしたいというわけではないでしょう。

そうなってくると急いで売る必要はありませんので、査定額よりも高めの金額設定にして、売却が出来るかどうかの様子を見るという事も出来ます。

時間をかけて多くの購入希望者に見てもらう事によって、高く売れればラッキーと考えるのであれば、強気に出る事が出来る為、査定額よりも高く売却出来る事があります。

離婚をしてローンの支払いが出来なくなるから、今すぐにでも売りたいという事であれば、相場よりも値段を下げて販売をしなければいけません。

相場通りの査定額のまま販売を始めたとしても、すぐに買い手がつくとは限らないからです。

値段を下げてみる事によって、その金額であれば購入をしたいと思ってもらえるようになる為、実際の売却額は下がると思っておかなくてはなりません。

売却額が低くなるのは困ると思ったとしても、早く売る為の方法は値段を下げるのが一番ですので、どうしても下げざるを得ない状態になるでしょう。

いくつかの不動産会社に査定をしてもらうと、すべての不動産会社で同じ金額になるわけではありません。

高く評価してくれる所もあれば、低い評価になってしまう所もありますので、必ずしも同じになるわけではないのです。

しかしここで気をつけなくてはならないのが、高い査定額をつけてくれた不動産会社に依頼をしたら、売却額が高くなるというわけではないという事です。

低い査定額だったとしても、売り出しが上手い不動産会社の場合、結果的に高く売却出来る場合もあるからです。

不動産会社によって売却額が変わる理由は、集客の仕方が違ってくる点にあります。

より多くの人に情報を提供してもらった方が、高く売却できる可能性が上がってくるので集客が上手い不動産会社が有利です。

集客方法はインターネットやチラシだけではなく、電話や来店などが代表的ですが、いかに集客を上げていく努力をしているかによって売却額が変わると思っておいてもいいでしょう。

集客方法が多い不動産会社ほど、多くのお客様が集まってくるといえます。

購入を検討する人は、物件に対してのたくさんの情報を得たいと思っています。

学校の区域はどこなのか、買い物をするなら近くにどんなお店があるのか、病院は近くにあるのかといったふうに、少しでも情報を集めようとするでしょう。

その時に頼りになるのが不動産会社ですが、不動産会社が周囲の情報をあまり知らないようであれば、購入希望者からは頼りないと思われてしまいます。

購入するのであれば頼りになる不動産会社から購入したいと思うのは当然ですので、買い手がつくかどうかが変わってきます。

買い手がなかなかつかなければ値段を下げる事になりますので、どれだけお客様の心を掴める不動産会社なのかも、売却額が変わるポイントです。

査定の方法

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不動産会社によって、家の査定金額が異なることは普通です。

確かに、家の状況はそれぞれの環境によって違うため、その環境や条件を考慮することで大きく金額が異なることが多いです。

しかし、それ以前の問題として、不動産の査定方法が一つではないという大きなポイントが存在します。

それぞれの会社で参考にしているポイントは大きく異なっているため、一律に相場が存在するわけではありません。

どの方法を採用しているかによって査定価格は違いますので、家の相場を比較するときには必ず複数の会社で査定してもらわなくてはいけないのです。

その中でも最も高い見積りのところで売却をすることが大切です。

家の相場を考えるときには、その家が将来的にどの程度の利益を生み出すのかということを考えて相場を付けていく方法があります。

これは、収益還元法と呼ばれている方法です。

一般的な現在価格と比較して将来的に算出される利益が大きいと考えるのならば、高い見積りで買い取ってもらえるようになります。

収益還元法の場合は、1年間という短い期間で利益や利回りを計算に入れる方法と、所有期間全体を見て利益を計算する方法と2つがあります。

両方とも、将来的な不動産の利益を相場に組み込むことが大きな特徴です。

具体的な算出方法は見積りを出してもらう不動産会社で違います。

家の中でもマンションではなく一戸建ての住宅の場合には、その住宅の原価を考慮して見積りを算出する方法があります。

これは、一般的に原価法と呼ばれている方法です。

原価法では、その一戸建てをもう一度建築して原価を算出し、そこから築年数で低下した価値を組み込んでいく方法で査定されます。

つまり、元々存在していたその物件の原価を主軸に計算を行っていく方法です。

この方法は、その時代の市場の相場などをあまり考慮しないという点でかなり客観的な評価として計算されていきます。

原価を中心とした減価修正の考え方が採用されているのです。

家の査定の中でも最も多い査定方法は、市場全体の動向を掴んで相場を考えていく方法です。

この方法は、取引事例比較法と呼ばれています。

その名前の通り、現状の不動産市場において具体的に取引が行われている金額を参考に計算を行います。

例えば、家の査定の相談があったときにはその家と同じような環境の不動産を探し、その不動産がどの程度の金額で取引が行われたのかを確認することになります。

こうして、実際に市場で行われた取引価格を参考にして現状の不動産査定を算出する方法が取引事例比較法なのです。

家を査定するときには様々な方法がありますが、家の査定に周囲の環境が大きな影響を与えていることは間違いありません。

例えば、どれだけ良い住宅に見えたとしても実際に暮らしていくことに弊害が存在するような住宅では、大きな価値は設定されません。

これは、市場からの需要が存在しないからです。

取引価格というのは、あくまでも市場の需要と供給によって成り立っています。

需要が存在しないのに高い価格を設定したとしても誰も購入してくれませんので、買取を行うときにもその点を重視することが基本となっているのです。

特に、住環境と地価は非常に大切です。

住み良い環境と周辺地域の土地の状況が良ければ、内装や外観が悪くても高く売れる可能性は十分にあります。

家の相場に与える地価の影響は非常に大きいです。

同じような住宅が存在していたとしても、過疎化地域とより多くの人が集まる都心では確実に都心の方が価格は高くなります。

これは、土地の価格である地価が都心の方が基本的に高くなっているからです。

家やマンションは、土地という不動産の上に建築されているものです。

こうした性質上、地価は当然のように住宅の価格査定に組み込まれています。

また、将来的な価格高騰の可能性も考慮されることがあります。

例えば、将来的に土地開発が進むと分かっているような地域もその将来性を見込んで価格が高くなる可能性があるのです。

客観的に見て住み良い環境だと判断できる地域では、自然と査定価格は高くなります。

この場合、築年数の経過などによって外観上で悪く見える場合であっても価格は高いことが多いです。

実際に、住環境が不動産に与える影響は売買取引に限りません。

賃貸借契約であっても、交通機関やショッピングで利便性の高い地域では賃料がほぼ必ず高くなります。

これは、住宅への需要が高まることと無関係ではありません。

利便性の高い地域では、より多くの人が集まりやすくなり自然と価格が高騰するのです。

特に、周辺に多くの人が利用できるような娯楽施設や交通機関が多い場合には、土地を含めて評価される可能性が大きいのです。

査定の際の注意点

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家を売却しようと考えた際に最も知りたいことは、実際に自分の家がどれくらいの金額で売れるのかという事ではないでしょうか。

実際に自分の家がいくらで売れるのかを知るためには、自宅の周りの同条件の中古住宅がどれくらいの金額で売りに出されているかをチェックするのが最も確実です。

家の査定をしてもらう際にはまず売却価格の相場を把握しておきましょう。

今まで住んでいた家ですから、それなりに思い入れがある人が多いでしょう。

特にこだわって建築した注文住宅であればなおさらです。

そのため、相場を知らないままだとついつい高く評価してしまい、そのまま査定をしてもらうと自分の想定していた価格との差に驚いて納得いかない人が多いのです。

査定をしてもらう前に周りの相場を知ることで、自分の家の価値も冷静に評価できます。

査定はできるだけ多くの不動産会社にしてもらうことがとても大切です。

査定の際にチェックするポイントはある程度決まっているものの、同じチェックポイントでも不動産会社によって評価が大きく変わります。

もしも査定をしてもらっている不動産会社が既に物件を探しているお客さんを抱えていて、自分の家がそのお客さんが探している条件と合致していた場合、思っている以上の高額査定になる場合もあります。

そうでなくても不動産会社によっては同じ物件でも査定額に数百万円の差が出るということは実際にはよくあることです。

顔なじみの不動産会社がいたり、物件を購入してから今までお世話になっている不動産会社がある人はついついその1社だけに査定を依頼しがちですが、査定額の比較検討をするうえでも必ず複数の不動産会社に見積もりを出してもらうようにしましょう。

インターネット上には複数の不動産会社から見積もりを出してもらえるサイトがあります。

そういったサイトを利用することによって、わざわざ1件ずつ不動産会社に連絡しなくても数分で大まかな見積額をチェックする事が出来ます。

あとはその中から特に高い評価をしてくれた数社に実際に訪問してもらい、改めて見積もりを出してもらうようにしましょう。

複数の不動産会社に見積もりを出してもらうのはできるだけ高く売ることが目的の一つですが、もう一つ、担当者との相性を見極めるという目的があります。

不動産会社の担当者も人間ですから色々な性格の人がいます。

訪問して見積もりを出してくれる担当者の中でもこの人だったら信頼して売却を頼めるという人と物件の取引をするようにしましょう。

不動産物件は見積もりを出してもらって契約すればそれで終わりではありません。

重要なのはそこからで、実際に物件を売りに出し、買い手が見つかって契約を結ぶことによって初めて手元にお金が入ります。

ですから担当者とは査定をして契約を結ぶだけの関係ではなく、物件を宣伝して買い手を探してもらう事となります。

自分の物件を売りに出しているときになかなか売れないともっと宣伝してほしいと言った要望を伝えなければいけない時もあります。

その際に相性が悪いとなかなかこちらの意見を伝えられなかったり、伝えても聞き入れてもらえなかったりします。

見積もりのお金も大事ですが、担当者がどういった人かを見極めるのもとても重要だといえるでしょう。

新築物件を購入したときには印紙代など諸費用が必要ですが、売却をしたときにも諸費用や税金が発生します。

特に住宅ローンがまだ残っている様態で売却を考えている場合は注意が必要です。

例えば1500万円ローンの残高があったとすれば、普通に考えれば1500万円で売れればローンを完済できると考えがちですが、実際にはそこから諸費用と、税金が発生するためローン残高と同じ価格で売れたとしても全てのお金を支払いきれないのです。

不動産物件は不動産会社の仲介によって売却することがほとんどです。

そのため物件が売却されればそのお礼として不動産会社に仲介手数料を支払う必要があります。

その他物件の購入時と同様に印紙代や司法書士への支払いなど様々な諸費用が掛かります。

不動産を売却したときは利益のあるなしに関係なく必ず確定申告をしなければいけません。

確定申告をして利益から必要な税金を計算し、税金を支払うことになります。

物件を売却して利益が出た場合は住民税と所得税を支払う必要があります。

しかし3000万円以下の所得の場合には所得税gは免除されるなど、優遇される条件がたくさんあります。

確定申告の際は優遇処置に該当しないか確認しましょう。

そして収入を得られなかった場合も確定申告をしましょう。

場合によっては所得税の還付を受けられることもあります。

高額査定のためのポイント

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長年住み慣れた家を売却するにあたっては、誰でも高額査定を目指したいところです。

そのためのポイントはいくつかありますが、費用をかけずにできる手段は積極的にしておくことが肝心です。

なかでも物件の管理状況は査定結果を左右する上での重要ポイントといえます。

室内の壁や床などを清掃して汚れを落としておいたり、余計な残置物がないように室内を整理しておくことなどは、ひととおりチャレンジする価値があるといえます。

室内だけではなく、たとえば家の外壁なども、ホームセンターで高圧洗浄機をレンタルして清掃しておく程度のことはできるはずです。

敷地も除草をするなどして清潔感がアピールできるようにします。

不動産の特徴として、家そのものは経年劣化でやがて朽ちてしまいますが、土地は永続的にその場所に残ります。

いざとなれば建物部分は取り壊して、土地だけを売却することも可能です。

このような性質を考えると、家の売却査定とはいいながら、実は敷地の条件のほうが重要になってくることがあります。

そこで査定に先立っては、わが家の立地環境面でのアピールポイントを整理しておくのも望ましいといえます。

たとえば駅や学校から徒歩圏で生活に便利なこと、周囲に民家がなく騒音などの心配がないこと、上水道や下水道などの公共インフラが整備されていること、自動車を駐車できるスペースがあることなどです。

太陽光発電ができる設備が備え付けられていたり、オール電化住宅として機能的なキッチンやバスルームがあったりというのは典型的な事例です。

このようにほかの住宅にはみられないオリジナルな設備があれば、高額査定も夢ではありません。

太陽光発電などは新築時に多額の費用がともないますが、それほどではなくとも、たとえば壁面収納やロフトなどがあって家財の収納力に優れていることなどの別の面のアピールができれば、プラスの評価をしてもらえこともあります。

このように家の価値が設備によって決まることは往々にしてあるものです。

将来の買主に対してアピールできるポイントを積極的に見つけることも査定アップの秘訣です。

家の査定で避けては通れないのが築年数の問題です。

一般的な木造住宅であれば、ほぼ新築から20年程度で法的な耐用年数を迎えてしまいますので、それ以上に年数を経過すると査定価格が大幅にダウンしてしまうことがあります。

もっとも評価は総合的に決まるため、築年数以外にも管理状況や立地環境のプラス評価でカバーすることはある程度は可能です。

もしも築年数による劣化がみられるのであれば、いったんリフォームで新築同様の機能を取り戻し、その上で査定を受けるという方法もあります。

これは費用をともないますので、クロスや床の張り替え、水回りの修理など、査定アップの効果を検討の上でポイントを絞って取り組むべきです。

高額査定を目指すにあたっては、家そのものに着目するほかにも、権利関係がしっかりしているかどうかを考慮する必要があります。

外観がいくら立派でも法令に違反していたり、権利関係が不安定で知らぬ間に別の人に権利が渡ってしまうようでは安心して住むことができないためです。

そこで新築をした際の設計図をはじめ、役所に提出した建築確認申請関連の書類などの図書一式、所有権登記をした場合の証明となる権利証などの、公的に家の権利が存在していることを証明する書類を探して整理しておきます。

要望があればいつでも見せることができる状態になっていれば、査定結果にマイナスが付いてしまうことは避けられます。

家の権利関係で多いのは隣接する地主とのトラブルです。

新たに開発された分譲地ではない場合は特にそうですが、隣接地との境界が杭や鋲などで明らかになっているかどうかを確認します。

もしも境界が不明確な場合は、隣接地の地主に立ち会ってもらい現地での境界確認をした上で測量をかける方法があります。

このようにすれば後々のトラブルのおそれがないため、査定アップも期待できます。

ただし測量には多額の費用がかかるおそれもありますので、あくまでも見積もりをしてからの対応が無難です。

逆に家の軒先などが隣接地に越境しているケースでは、査定価格は大幅にダウンしてしまうこともありますので、注意しなければなりません。

建築基準法を無視して勝手に増築や大規模リフォームを繰り返したり、法的には建築できない道路に面していない敷地に建てるなど、しばしば法令に違反した状態で存在している物件がみられます。

これらは当然ですがいつ行政から除却命令が下されるかわかりません。

外観に問題がないとしても、法令上の不安要素を抱えている場合には、査定価格が付かないことさえあり得ます。

まずは違反状態を解消する手段があるかどうかを検討し、可能ならばただちに実行することが重要です。