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更新日 2019.10.10

シェアハウス経営は失敗しやすい?|メリット・デメリット解説

数年前からその名を聞くようになったシェアハウス。

某テレビドラマの影響もあって、その認知度は上がってきています。

また、アパートやマンションのように多額の初期投資を必要とする一般的な賃貸経営と比べて、一戸建てを部分的にリフォームするだけで貸し出すことが出来るなど、比較的手軽にオーナーになれることも人気の理由です。

そんな新しい賃貸のかたちとして注目を集めているシェアハウス。

その概要やメリット、デメリット、経営する上での注意点などを紹介していきます。

シェアハウス経営

シェアハウスの画像

シェアハウスとは、ひとつの建物の中で複数人で生活をする、賃貸住宅の形態のひとつです。

トイレ、バスルーム、キッチンなどは共用設備として使用し、各部屋をプライベートな空間として一人ずつ使用します。

住む側にとっては安い家賃で、貸す側にとっても少ない初期投資ではじめることが出来るなど、費用面でのメリットが大きいのが最大の特徴と言えるでしょう。

もともとは、一般的な賃貸に比べて契約がしやすい、といったことが理由で在日外国人向けのビジネスとして始まりましたが、その気軽さから、今や若者たちの交流の場としても浸透してきています。

シェアハウスとよく似た言葉として、「ルームシェア」があります。

混在されることがありますが、ルームシェアがひとつの契約(賃貸物件)を複数人で折半するのに対し、シェアハウスは住人一人ひとりがオーナーと契約するという形態をとります。

また、一緒に住む住人の関係性も異なる場合が多いです。

ルームシェアでは多くの場合、仲の良い友人や兄弟など、気心の知れた人同士で住むのが一般的でしょう。

一方でシェアハウスは、住人同士は赤の他人です。

あらかじめ相談して同じシェアハウスに住むこともあるかもしれませんが、ほとんどの場合はまったく知らない人と同じ屋根の下で生活していくことになります。

シェアハウスを選択する人の多くは、学生や社会人になって間もない若者、外国人などです。

最近では高齢者向けのシェアハウスも増えてきて、年配の方がシェアハウスに住むケースもあるようですが、ほとんどは若者、外国人と言えるでしょう。

彼ら彼女らがシェアハウスを選ぶ最も多い理由としてあげられるのは、その家賃の安さです。

既存の建物をリフォームしてシェアハウスにしたり、共用設備を設けることで設備費用を抑えることができたりと、管理面でのコスト削減が見込めるシェアハウスだからこそ実現できる価格で入居者を獲得することができます。

昨今、全国で単身世帯(一人暮らし)が急増しています。

都内ではワンルームマンションなどの単身世帯に適した物件の需要が高まり、それに比例してワンルームマンションの価値は上がってきています。

都内を中心にワンルームマンションの新築が規制されている条例が出来たことも、その要因の一つと言えます。

こういった、収入の少ない若者にはなかなか厳しい状況下では、シェアハウスのような安価な賃貸は非常に魅力的に見えることでしょう。

また、理由として他に上げられるのは、交流の場としてシェアハウスを選ぶケースです。

昔に比べると現代は、「モノ」の価値よりも「コト」の価値、つまり「体験」を重視する傾向があります。

綺麗な最新設備を備えたマンションは、それはそれで魅力的ですが、文化の異なる外国人や価値観の違う人達と交流を深めることは、シェアハウスでしか体験できません

シェアハウス自体にもそれぞれのコンセプトを持って経営されているものがほとんどなので、趣味や感性の合う仲間と出会うためにシェアハウスに住もうという人は少なくないのです。

POINT

✔シェアハウスとは一つの建物で複数人が暮らす賃貸住宅の形態

✔住人一人ひとりが契約するという点でルームシェアとは異なる

✔手頃な家賃で住める新たな交流の場として人気が高い

シェアハウス経営のメリット・デメリット

メリット、デメリットの画像

貸す側にも借りる側にもメリットがあるシェアハウスですが、その経営にはデメリットもあります。

メリット、デメリットについて、それぞれどんなものがあるのかを見てみましょう。

シェアハウスとして使用する物件は、通常の一軒家と大きな違いはありません。

各部屋の施錠を強化したり、共用設備を複数人で使用しやすくしたりといった細かい部分をシェアハウス向けにする必要はありますが、ある程度の部屋数さえ確保できれば、特別な条件は必要ありません。

もし仮に、一人に対して一軒家をそのまま貸し出した場合、当然シェアハウスに比べれば一人当たりの家賃は多くとることが出来ますが、ほとんどの場合はシェアハウスとして各部屋を別々の人に貸したほうが、トータルの収益は大きくなります。

また、ひとつの建物で複数人から家賃を取るというところでいうと、アパートが考えられます。

例えば一人当たりの家賃は同じ、貸す人の人数も同じ場合でシェアハウスと比較した場合、必要となる建物はシェアハウスの方が小さく済みます。

このように、同じ物件、同じ家賃とそれぞれ比較しても、シェアハウスの方が効率よく高い利益が得られるのです。

シェアハウスを経営した場合、複数人に対して部屋を貸すことになるため、急に一人が退去となった場合には一時的に空室分の家賃が回収できなくなりますが、他の住人がいる限りは収入が全く無くなるわけではありません

これがもし、一軒家をそのまま貸していた場合、そこに住む人が退去してしまうと、次の入居者が決まるまではその物件による収入がゼロになってしまいます。

また、シェアハウスは人の入れ替わりが早く、空室になってもすぐに次の入居希望者が現れる場合も多いため、安定した収入を実現することが出来るのです。

シェアハウスでは、共用設備の使用やアパートやマンションに比べて、住人同士の距離感がとても近いというのは、容易に想像が出来ます。

その分、当然揉め事の種も多くなり、結果として住人同士の大きなトラブルに発展するケースも少なくありません

特に多いのは、男女間のトラブルです。

一つ屋根の下で暮らす内に恋愛関係に発展するまではいいですが、その後関係が悪化し、関係のない住人も巻き込んだ末に退去、というのはよく聞く話です。

そのほか、よくあげられるのは盗難です。

基本的に、1人1部屋のプライベート空間がある場合は、私物は鍵付きの自室に保管すれば良いですが、ある程度の信頼関係をもって共用スペースに私物を置くことは多いです。

また、暮らしを共にしていくことで警戒心が薄れ、ついつい貴重品の管理が甘くなってしまうこともあります。

そんなところに、つい魔がさした他の住人が手を出してしまい、トラブルとなるわけです。

こういった住人同士のトラブルは、一見するとオーナーにはあまり関係ない様に思えますが、騒ぎが大きくなった結果何人もの住人が一斉に退去するなんてことになれば、収入が激減してしまいます。

それだけではなく、盗難や暴力沙汰が起きた結果、警察が介入して事情聴取なんてことになれば、評判が下がったり、何より無駄な面倒事が増えることになります。

そうならない為にも、オーナーは住人たちの関係性が良好かどうか気を配り、トラブルの素は出来る限り排除するように努める必要があるわけです。

アパートやマンションの場合は共用設備が少なく、あったとしても通路や階段、駐車場や駐輪場など、管理負荷の高くないものがほとんどです。

住人内で運営委員会を設けて自主運営させたり、管理会社の費用を家賃に含めておくことで、オーナーの負荷を最小限にすることが可能です。

シェアハウスの場合、住人各々の部屋以外は共用スペースとなるので、キッチン、風呂、トイレなど、オーナーが管理しなければならない範囲が増えます

それも、特に衛生面の管理が求められるため、ほぼ毎日清掃をすることになります。

他の賃貸住宅同様、管理会社を頼むことも出来ますが、頑張れば一人でも管理し切れてしまうレベルなので、お金を出して頼むくらいなら自分でやってしまおう、という人は少なくないようです。

POINT

✔効率よく安定した収入を期待できるという大きなメリットがある

✔住人同士のトラブル防止にために人間関係にも気を配る必要がある

✔管理負荷が高い場合は管理会社への委託を検討するのも良い

シェアハウス経営の失敗例

経営の失敗の画像

シェアハウスの需要は増えてきてはいますが、まだまだ発展途上で情報が少なかったり、十分に整備しきれていない部分もあります。

そうなると、シェアハウス経営を始めたのはいいけれど、残念ながら失敗してしまうケースもあるようです。

では、シェアハウス経営を失敗してしまうケースにはどのような原因があるのでしょうか。

名前の認知度こそ高くなってきたシェアハウスですが、「なんとなくどんなものか知ってはいるけれど、その実態は?」というように、あまり具体的なイメージはもっていない方が多いのが現状です。

更に、年齢層が高くなると「なんだかよくわからない、流行り物」というように、あまりポジティブとは言えない意見が増えてきます。

特に、シェアハウスは一軒家をリフォームして始めるケースが多いため、その近隣には昔からの住人がいる場合がほとんどです。

シェアハウスと聞いただけで不信感をにじませる人もいるでしょう。

アパートやマンションとは違い、シェアハウスは住人同士の心理的な距離も縮まりやすく、毎晩のように宴会が開かれて大騒ぎする、ということも十分ありえます。

ただでさえ近隣住民から警戒されているのに、夜中に騒ごうものなら即クレームです。

そのほか、地域のルールを守らないことでクレームとなるケースもあります。

よくあるのは、ゴミ出しに関するルールです。

ほとんどの地域では、自治体によりゴミの分別に関するルールが定められていますが、オーナーの管理が行き届かない範囲で勝手にゴミを処分し、それがルール違反だと指摘を受けた例もあります。

一番にいえることは、近隣住民と良好な関係を築いておくことです。

これが出来ていないと、普通ならなんでもないちょっとしたことでもクレームに発展することが考えられます。

実際にそこで暮らすシェアハウスの住人はもちろんですが、まずはオーナー自身が近隣住民とコミュニケーションをとり、不信感や警戒を解いておくことが重要です。

オーナー自身も古くから住んでいる場所にシェアハウスを作るのであれば、ある程度の信頼関係が出来ている場合もあるので、事前にシェアハウスについて適切な理解をしてもらうことで、トラブルは最小限に抑えられるでしょう。

騒音問題やゴミ出しについては、入居時の説明で軽く注意を促すなど、住人に理解を求めるようにしましょう。

それでも常識的な範囲を超えて守られない場合には直接注意をする必要がありますが、ただ頭ごなしに注意するのではなく、トラブル防止のために協力を呼びかけるようにすることで、住人たちとの良好な関係も築けるはずです。

デメリットとしても上げられるとおり、住人間のトラブルは非常に多いです。

住人間の問題だから、とそのまま放置してしまったことにより、知らないうちに関係がどんどん悪化し、気づいた頃には半分以上の住人が退去してしまった、といった事例もあります。

更に厄介なのは、他の住人を寄せ付けないような問題児ともいえる住人が、長い期間居座るようなケースです。

その人の言動が原因で、新しい入居者が入ってきたとしてもすぐに退去してしまい、そのうちに入居希望者が現れなくなってしまうという問題が発生します。

法律上、契約違反や契約期間の更新がない場合は、オーナー側から住人に対して強制的に退去させることが出来ません。

せっかくシェアハウスとして効率よく収益を得ようとしているのに、常に住人が一人の状態では期待していたような収益が得られなくなってしまいます。

住民同士ですべてのルール決めをさせてしまうと、考え方の違いや相性もあり、揉め事がおきやすくなります。

あらかじめ、ベースとなるルールくらいは作成しておいても良いでしょう。

少しでもトラブルの種を減らすために、オーナー自らが面談などの入居審査を行うことで、トラブルを起こしそうな人が入居しないようにチェックをかけるのも効果的です。

面談を実施するのであれば、初めてシェアハウスで暮らす入居者向けに、シェアハウスでの留意点や防犯意識を高めるような説明を話しておくのも良いかもしれません。

最も多いと思われる男女間のトラブルについては、男性専用、女性専用などの条件を設けることで回避できます。

条件を設けることで入居希望者の幅を狭めてしまうように思われるかもしれませんが、逆にその条件があることによって魅力を感じ、入居を決めるケースもあるでしょう。

その条件自体が、一つのコンセプトになるわけです。

POINT

✔シェアハウスに対して警戒心をもつひとは意外と多い

✔住民間でのトラブル防止のためのルールを考えておくと良い

✔内外の人間関係を良好に保つことで失敗をある程度防ぐことは出来る

シェアハウス経営を始めるまでの流れ

経営までの画像

シェアハウスを選ぶ人たちはその安さからというのももちろんありますが、仲間との出会い、そこでしか出来ない体験など、そのシェアハウスならではのポイントを求めます。

コンセプトやターゲットがはっきりしていないと、そこでどんな体験が出来るのか、何が魅力なのかということが伝わらず、思うように入居者が集まらない恐れもあります。

他のシェアハウスとの差別化を図る意味でも、コンセプトは明確にしておいたほうが良いです。

すでに所有している物件をシェアハウスとして活用したい場合は、逆にその物件の特色からコンセプトやターゲットを明確にしていくのもよいでしょう。

コンセプトが決まったら、そのコンセプトの実現が可能な物件を探します。

地域、周辺施設、建物の大きさなど、どんな人に入居を希望してもらいたいのか、ターゲットをイメージしながら決めていくと良いでしょう。

物件が決まったら、シェアハウスに必要な設備の準備です。

共用設備として使用する家具や家電、各部屋への鍵の設置など、必要なものを揃えていきます。

最低限の設備とあわせて、コンセプトにあわせるために必要なものも揃えておきましょう。

物件の準備が整ったら、入居者の募集に向けて必要な内容を決めていきます。

家賃の設定、入居の条件、入居後のルールなど、トラブル防止も出来るように決められることは決めておくとよいです。

また、通常であれば共用設備の清掃などの管理をオーナーがすることになりますが、負荷軽減のために業者に委託するケースもあります。

業者への委託を考える場合は、その手配なども進めておきましょう。

諸々の準備が整ったら、いよいよ入居者の募集です。

通常の賃貸物件と異なり、シェアハウスには仲介業者が必要ありません

その代わりに、インターネット経由で入居者を募集できるサービスに登録するなどして、入居者を募集します。

ひとつのサービスのみに登録するのではなく、できるだけ複数のサービスを活用することで、より広い範囲に認知してもらえる可能性が高くなります。

POINT

✔まずはコンセプトを明確にして魅力を伝えやすくする

✔物件選びはコンセプトとターゲットをイメージしながら選ぶ

✔入居者の募集はインターネット経由で行う

まとめ

まとめの画像

シェアハウスの経営には様々なリスクが伴いますが、成功すれば効率よく安定した収入を得られる新しいビジネスモデルです。

また、多様化する生活スタイルの中で臨機応変に対応していけるシェアハウスは、今後の新たな活用シーンも期待することが出来ます。

是非この機会に、シェアハウス経営を考えてみては?