木造住宅メーカーは日本で数多くあります。
その中でも住友林業はトップクラスのメーカーの一つです。
広大な社有林を有し、国産材にこだわっているイメージがあります。
そんな住友林業の口コミや評判はどのようになっているでしょうか。
また、気になる価格や坪単価はどうなっているでしょうか。
大手メーカーだけあってお値段もそれなりに張るようです。
ここでは住友林業の特徴や商品、口コミなどをご紹介します 。
木造住宅のイメージが強い住友林業。
その特徴はどのような点にあるでしょうか。
住友林業の特徴をまとめてみました。
出典:公式サイト
住友林業は木造の住宅メーカーです。
国産材にこだわりがあり、そのためか社有林を所有 しています。
その広さは実に4万ヘクタール以上、およそ20キロメートル四方です。
これがすべて用材のための森林ではありませんが、この広さは住宅メーカーでもトップクラスになります。
自分たちが木を消費する事業を営んでいるため、自分たちの利益の源である森林とそこに生える木を保護していこうとしているのです。
多くの住宅メーカーの中でここまで森林に手間をかけている企業は他には見当たりません。
住友林業は用材のための森林整備だけでなく、森林を保護・育成することにも力を入れています。
森林は手入れをしないとただの雑木林になってしまい、人が利用できる木が育ちません。
今の日本では人手不足からこうした森林の管理が不十分です。
住友林業は社有林でこうした森林の管理も行なっています。
現在の日本では木造住宅といえども、国産材を使用する場面は多くありません。
価格や供給量の面で輸入材には勝てないからです。
林業も衰退の一途をたどっており、国産材は価格競争に勝てない状態が続いています。
そんな中で住友林業は国産材の使用にこだわり、国産材の使用を続けているのです。
住友林業ならば、輸入材だけで住宅を建築することもできるはず。
それをしないのは地産地消の発想と国産材の品質の高さのためです。
とはいえ、住宅のすべての部分を国産材で賄っているわけではありません。
国産材の使用はおよそ3割ともいわれています。
建物の設計に一級建築士は欠かせません。
設計だけでなく、その建築に関する知識は家づくりにも大いに役に立つのです。
住友林業は社員総数に占める一級建築士の割合が多い ことで知られています。
人材育成制度や社内での資格取得がしやすい環境が整えられているのです。
社員にとってもスキルアップのチャンスですが、会社にとっても一級建築士の多さはセールスポイントとなります。
一方、施主としても一級建築士が打ち合わせに参加してくれると安心感があります。
専門的な立場からアドバイスをくれるからです。
よりよい間取りの提案や無理な設計もその場で教えてもらうこともできます。
✓住友林業は4万ヘクタールもの社有林を所有し管理している
✓国内産木材使用がセールスポイントだが、住宅への使用率は30%程度
✓社員総数に占める一級建築士の割合が多く打ち合わせにも参加してくれる
住友林業の口コミや評判はどのようになっているでしょうか。
よい口コミとそうでない口コミを2点ずつ挙げてみました。
おおむね満足の家が建ちました。
工事は丁寧でしたし、住友林業で建てて良かったです。
ネックは高さでしょうか。
オプション類が豊富なので、あれもこれもと欲張ると予算が…ということにもなりかねないので、コスト意識を持って家作りをする必要はあると思います。
住友林業の場合、営業は契約まで。
打ち合わせは設計士とインテリアコーディネーター。
工事に入ると生産担当と担当がどんどん変わるのですが、少し寂しい感じもしますね。
元々の坪単価も高い住友林業。
オプションをつけるとどんどん高額になっていきます。
予算内に収める方法はいくつかありますが、ここではまず自分たちの要望を全部載せてしまいましょう。
おそらくかなりの金額になり予算もオーバーします。
そこから取捨選択して予算内に収めるのです。
必要なものの優先順位をつけると、ぜいたく品や必ずしも必要のない設備が浮かび上がってきます。
また、住友林業の打ち合わせは分業制になっているのです。
営業は契約まで建物設計は専門の建築士などが担当 します。
そのほうが専門的で具体的な話をすることが可能です。
よい営業マンだと名残惜しくなってしまいますが、一人ですべてをフォローすることはできません。
分業制は画期的なシステムです。
営業さんと設計士さん、インテリアさんはとてもよく対応してくれました。
現場担当の方はあまりよくありませんでしたが…。
見積りは引っ越し料金等まで入れてくれて、とても分かりやすかったです。
いろいろサービスしていただき、オプションを無料でつけてくれたりしましたよ。
小さな不満は少々ありますが、全体的に見るととても満足 しています。
住友林業は分業制なので多くの担当者が関わります。
大手企業とはいえ、担当者には当たりはずれもあるし、相性もある ものです。
こうしたことは住友林業に限らずどこの住宅メーカーでも起こりえます。
営業マンは感じがよかったけれど、現場の人は愛想が悪かった、なんてこともあるもの。
全員が接客を心得ているわけではありません。
特に現場に近づくにつれ、職人気質的な人も増えていきます。
100点満点の家づくりはありません。
少々の不満はあるけれど、全体的に満足であれば合格点です。
営業は最初だけ良い事を言い、材木も「森がある」と言いながら実際は外国産。
正直だまされた気持ちです。
引き渡しも一ヶ月以上遅れ、引き渡された家はキズや、壁から釘が出ていたり…。
下請けがやったのは分かるけど、ひどすぎ。
もしもう一度過去に戻って家を建てるなら、もうここには頼みません。
この事例は、営業マンは自社のアピールをしすぎ、依頼者も期待値を上げすぎた結果の顛末です。
社有林があるのは事実ですし、国産材も使用しています。
ですが、100%国産材で建設しているわけではありません。
営業マンはこの辺りも丁寧に説明すべきでしょう。
ついセールストークで過剰にアピールすると、建物の性能やデザインに問題はないのに禍根が残ってしまいます。
事実とそうでない部分をきちんと説明すべきです。
また、引き渡し日が延期になるなどの工程管理や引渡し前検査の問題もあった と推定されます。
木の家”が売りなんでしょうけど、実際に国産木材は土台の1部だけ。
残りは東ヨーロッパ産の木材で建てています。
打ち合わせの時は「日本の環境で育った木で家を建てるから長持ちするんです」と力説されましたので、費用がかかりすぎているわりにはガッカリ。
また、担当してくださった営業、設計、現場監督、外工、インテリア、それぞれがバラバラで結果的に抜けがあり、支店長が家にお詫びに来る始末 でした。
分業制の弊害が出た事例といえます。
うまく情報がバトンのように渡っていけばよいのですが、どこかでバトンが落ちてしまうと依頼者側に大きな不満が残るのです。
この事例では伝達ミスによる欠陥が発生したとのこと。
工程管理や工事の監理に問題があった 模様です。
元請けである住友林業の社員、下請け企業の社員、多くの職人が携わるのが家づくりです。
きちんとした取りまとめを希望します。
✓オプションをつけるとどんどん高くなるのでコスト意識が必要
✓打ち合わせ相手がどんどん変わっていくので担当者の当たり外れもある
✓工程管理や工事の監理への不満に関する口コミ・書き込みが多い
住友林業の坪単価はどれくらいでしょうか。
一般に高いイメージのある住友林業ですが、他のメーカーと比較してみるとどの程度に位置するかがわかります。
各メーカーの坪単価を表にしてみました。
いずれのメーカーも標準的なグレードを採用し、オプション等はつけていない状態の坪単価です。
ただし、標準的なグレードとはいうものの、メーカーによって仕様は異なります。
あるメーカーでは標準仕様となっているものが他のメーカーには含まれていないこともあるのです。
この点は注意が必要になります。
会社名 | 坪単価 |
---|---|
住友林業 | 75万円から90万円 |
飯田産業 | 40万円から60万円 |
パナソニックホーム | 50万円から80万円 |
ヘーベルハウス | 65万円から90万円 |
一条工務店 | 55万円から75万円 |
セキスイハイム | 65万円から75万円 |
住友不動産 | 40万円から60万円 |
一覧表で見ると、住友林業の坪単価は高い ことが一目でわかります。
単純に坪単価だけで比較するとローコストで住宅を大量に提供するパワービルダーと呼ばれるメーカーの倍近い坪単価です。
特に木造住宅のカテゴリーに限定すると住友林業はトップクラスの坪単価になります。
高い坪単価にかかわらず、住友林業は人気の高い住宅メーカーの一つです。
それはネームバリューのほかにもビッグフレーム構法をはじめとした多くの安心・安全装備が支えています。
確かにビッグフレーム構法のような太い柱を特別製の金物で接合すれば、その価格はどんどん上昇していくものです。
住友林業の高い坪単価は他のメーカーにはない安心・安全のために必要なコスト といえます。
それは住友林業に対する信頼の証ともいえるものです。
✓住友林業のオプションなしの標準的な坪単価は75万円から90万円程度
✓木造住宅メーカーの中では坪単価の高さはトップクラス
✓高い坪単価には安心・安全に関する設備が多く含まれているため
住友林業にはどんな商品やシリーズがあるでしょうか。
やはりセールスポイントの一つであるビッグフレーム構法を用いて広い開口部を確保したり、自由度の高い間取りを提供 したりといった展開をしています。
出典:公式サイト
日本には春夏秋冬と四季があります。
そのどの季節も快適に過ごすことを目的として開発されたのが「The Forest BF」です。
開口部が広く、庭にテラスを設ければ部屋の延長として使うことができます。
この広い開口部を通じて四季の移ろいを楽しむことがコンセプト です。
商品名のBFはビッグフレーム構法の頭文字で、この構法を用いることで開口部を確保しています。
出典:公式サイト
女性目線を前面に出した商品 です。
リビングの一角に書斎コーナーを設ける、キッチンの一部をスタディコーナーにする、といった女性を主眼としたレイアウトになっています。
収納も部屋のあちこちに配置されているのです。
こうしたレイアウトは自由に変更することができ、多様な要望にも対応できるようになっています。
出典:公式サイト
「Forest Selection BF」はビッグフレーム構法が生み出す空間を使って多様な間取りが可能になったシリーズ です。
その間取りの数は1000ともいわれます。
家族構成や必要な部屋数、収納の多さなどは家族によって異なるもの。
一様な間取りだけでは対応できません。
「Forest Selection BF」でこれだけの間取りがあればきっと自分や家族にあった間取りが見つかるでしょう。
✓広い開口部を有する「The Forest BF」は部屋にいながらにして四季を満喫できる
✓自由度の高い「konoka」は女性面に立った細かい配慮が特徴
✓「Forest Selection BF」は多くの間取りプランがあり、多様な要望に対応可能
木造住宅メーカーとして名をはせる住友林業はやはり木造住宅を好む人がおすすめです。
この他にも営業姿勢や国産材へのこだわりについても紹介します。
ここでは住友林業におすすめの人についての解説です。
住友林業は社名に「林業」を冠しているだけあって、他社と比較しても木材や木造住宅に対する思い、こだわりは強いものがあります。
木造は構造材としては鉄筋コンクリートや鉄骨と比較すると弱い面もありますが、今でも多くの戸建住宅が木造です。
その気になれば鉄筋コンクリートで躯体を作り、内装だけ付け柱などで装飾することもできます。
ただ、多くの住宅はこうしたことは行なっていません。
これはコストの面もあるものの、やはり日本人が木材を好む一つの証拠と言えます。
構造材としては弱い面もある木造もビッグフレーム構法などの技術でかなりの部分をカバーすることが可能です。
やはり木造が一番おちつく、という人には住友林業は最適な住宅メーカー になります。
住宅展示場に行くと翌日には営業電話がひっきりなしにかかってくる。
こうした話をよく聞きます。
営業マンにとって一軒の住宅を受注することは営業成績に跳ね返ってくるため、必死になるものです。
ですが、こうした猛烈な営業攻勢を煩わしく感じる人もいます。
じっくり他の会社と比較検討したい、自分の意中の住宅メーカーがある、こうした人には営業活動はむしろ逆効果になるのです。
その点、住友林業はあまりに露骨な営業は行いません。
もちろん、営業マンによって様々ですが、他社のような派手な営業をかけることはまれです。
派手な営業がかえって逆効果であることを知っていることと、自社の製品に自信があるのでしょう。
派手な営業攻勢が苦手な人は住友林業とじっくり話し合うのも一案 です。
住友林業の家は決して安くはありません。
木造の住宅メーカーの中では価格の高さはトップクラスです。
そのような住友林業でも国産材100%で建築されているわけではありません。
使用部材の半分以上は外国産の木材です。
では国産木材は外国産よりも優れているでしょうか。
確かに国産材は見た目の美しさや日本の風土にあった特性を持っているものもあります。
ただ、国産だから強度が高い、長持ちする、というわけではありません。
国産材を使う意義は地産地消の考えであったり、危機に瀕する林業の貢献であったりと木材の性能とは異なるところからきています。
さらに国産材は輸入外材よりも高価です。
せっかく自分の家を建てるのだから、高価な材料でも国産材を使いたい人はいます。
こうした国産材に価値を見出し、それに見合った資金が出せる人には住友林業は最も適した住宅メーカー です。
✓木造が一番おちつく、という人には住友林業は最適な住宅メーカー
✓住友林業はあまりに露骨な営業は行わず、営業攻勢が苦手な人におすすめ
✓使用される部材は限られるものの、お金を出しても国産材がいい人には最適
住友林業といえば、戸建住宅を検討していない人でも知っている有名な住宅メーカーです。
特に国産材を使用した木造住宅は評判が高く、定評があります。
こうした評価を反映して口コミでも木材に対する書き込みが多くありました。
木造住宅といえば住友林業、というイメージは日本人に刷り込まれています。
一方で国産材が一部にしか使われていないことに対するマイナスの書き込みも目立ちました。
また、価格については木造住宅メーカーの中ではトップクラスの坪単価です。
高い坪単価には安心に関する設備をはじめ、大手企業ならではのネームバリュー代も込みの値段ともいえます。
このように価格は高くとも十分に競争力があるのは、住友林業の商品力と営業力が高い証拠です。