大阪の路線価はいくら?傾向を知って土地を高く売る
国税庁には不動産物件取引のために必要データが毎年8月頃に公表され、この図面を閲覧する事で大阪の路線価を調べられます。
閲覧すると地名と丸で囲まれた数字と英字と数字が並列表記された物がありますが、この中で英字と数字が記載された物が1平方メートル当たりの路線価で1000円単位で表示されています。
並列表記された英字はその土地の借地権割合を表す物で、図の上部の右側に英字に該当する割合が表記されているので、そのデータと照らし合わせると把握できます。
さらにその図の左隣りには地区毎に設定されている借地権割合の適用範囲が表記されています。
路線価図の中にはビル街地区や高度商業地区等土地の用途についても記載がされ、これらも路線価を調べる上で重要な要素になります。
大阪では地域によって多少の差異はありますが、繁華街地区や併用住宅地区の価格が高く設定され、工場地区を含めたその他の地区が安く設定される傾向があります。
土地を相続する時に参照する相続タイプと固定資産税タイプの2種類が存在し、公表されている多くのデータは相続タイプの物になります。
多くは国税局と税務署が公表していますが、選定された3万の土地のみなので公表されていない場所は専門家に調べてもらう必要があります。
反対に固定資産税タイプは各市町村の行政でも公表されているので、大阪の中でも特に限定した地域のデータを調べたい時に役立ちます。
さらに評価格の選定は3年毎に見直され、土地の価格が短期間に急落した時にはその都度修正公表されるので、必要に合わせて閲覧が必要です。
また相続タイプと比較すると1割前後価格が低く設定される傾向もあります。
大阪の中で稀に道路の入り組んだ奥地にある土地が存在し、ここには路線価が設定されていない土地になっています。
この場合は税務署に申請すれば専門家が調べて教えてくれるので、必要に応じて問い合わせてください。
決定価格は周囲の路線価を参照する事が多く、参照できる場所が遠い程に安く設定される傾向が強くあります。
また一番高くでも参照データから5パーセント程減額された物が提示されるので、環境によって増額される事はない点を留意してください。
決定に不公平が出ない様に専門家と税務署の意見が必ず介入し、主に地価公示価格を基準として最終的な決定が下される事例が多くあります。
傾向としては地価公示価格の8割程度に落ち着くため、決定権はありませんが予測が立てられるので、不動産物件取引時の参考にしましょう。
特に地価公示価格は毎年4月に公表されるため、8月の正式発表までの参考データとして使う事もできます。
国土交通省のホームページにて過去に取引された不動産物件の価格データが公表されています。
これは路線価の参考データとして使われる事が多く、不動産取引専門業者でも大阪等の特定地域の売買実例価格を公表され誰でも閲覧できます。
ただし国土交通省のホームページで閲覧できるのは、不動産物件の取引価格のみなので路線価の参考データとして使用する事しかできません。
路線価は法律のルールに乗っ取って決定されるため、その裏付けを行う参考データも正しいルールで計測する必要があります。
国家資格では不動産鑑定士が存在し、この専門業者が特定の計測基準を設けて参考データの決定を行います。
特に周囲の不動産物件の法的耐用年数と経済的耐用年数は重要で、観察原価法の実態調査とともに最終決定が行われる事例が多くあります。
ただしこのデータは減価修正で算出されるので、算出結果が低めに設定されます。
国税庁には特別機関として国税に関する法律で処分する際の審査請求を裁決する国税不服審査所が存在し、ここでも路線価決定が行われる事があります。
大阪では中央区に国税不服審判所が存在し、専用の窓口があるので決定に異を唱える際には公式サイトからダウンロードできる申請書を提出してください。
地域によってはローカルな情報で価値を決定している要素が存在するため、その情報を参照した上で価格の決定が行われる事もあります。
精通者意見価格は相続で土地の売却を考える時に参照する方法、法律上では不動産鑑定士のみが決定でき報酬を対価に依頼できます。
尚他の方法と比較して時間が掛かりますが、データに正確性が出るため、不動産取引をするために調べている人にお勧めできる方法です。
大阪では誰でも路線価の参照ができるように、中之島図書館に関連データの多くを所蔵しています。
特に実勢価格は国土交通省のデータを参照した上で公開しているため、データの正確性が非常に高く、なおかつ閲覧可能までの時間が早いので初めて不動産取引する方にお勧めです。
国税庁が平成28年7月1日に発表した平成28年度の路線価によると、大阪府内で最高値を記録したのは大阪市北区角田町御堂筋の1,016万円(1㎡当たり)でした。
これは、前年の平成27年の832万円((1㎡当たり)よりも22.1パーセント高くなっており、人気の高さを窺い知ることが出来ます。
なお、この数字は全国的に見るとどのレベルになるのでしょうか。
他府県と比較してみることにしましょう。
平成28年の路線価で最高値を記録したのは、日本の首都東京です。
中央区銀座5丁目、銀座中央通りの路線価は、前年より18.2パーセントアップの3,200万円(1㎡当たり)で、大阪府で最高値を記録した北区角田町の約3倍の金額です。
ちなみに、この辺りには1957年にオープンした大型ショッピングセンターの銀座ファイブがあります。
平成27年の県内総生産において、大阪府の39兆1,069億円を4500億円上回る39兆5,593億円を記録して国内第2位の産業地域になった愛知県の路線価の最高値は、名古屋市中村区名駅1丁目名駅通りの8,400万円(1㎡当たり)でした。
これは、前年度の7,360万円(1㎡当たり)よりも14.1パーセント増加しており、順調な経済成長を反映しています。
なお、この名古屋市中村区名駅1丁目には何があるかというと、JRセントラルタワーズ・近鉄百貨店名古屋店・名古屋中央郵便局・名鉄グランドホテルなどで、巨大経済都市の玄関口として機能しています。
都道府県別の人口で東京都に次ぐ第2位の約916万人という人口を抱えている神奈川県の路線価の最高値は、横浜市西区南幸1丁目・横浜駅西口バスターミナル前通りの7,810万円(1㎡当たり)です。
これは、前年の7,130万円(1㎡当たり)から9.5パーセント増加しています。
ちなみに、この横浜駅西口バスターミナル前通りは一大繁華街を形成している一角で、相鉄ジョイナス・ヨドバシ横浜・横浜岡田屋モアーズなど多数の商業施設が集中しています。
国内の都道府県の中で最も大きな面積を誇る北海道の路線価の最高値は、札幌市中央区北5条西3丁目・札幌停車場線通りの3,120万円(1㎡当たり)です。
これは、前年の2,790万円(1㎡当たり)からは11.8パーセント増加しているのですが、大阪府内の最高値と比べた場合は3分の1にも満たない数字です。
大阪府と共に阪神経済圏を形成している兵庫県の路線価の最高値は、神戸市中央区三宮町1丁目・三宮センター街の2,800万円(1㎡当たり)です。
これは、前年の2,480万円(1㎡当たり)よりも12.9パーセント増加していますが、大阪市の最高値と比較すると4分の1未満の数字にとどまっています。
ちなみに、神戸市中央区三宮町1丁目・三宮センター街は神戸マルイ・三宮ビブレ・ユニクロ三宮店・京セラクレサンベール・ジュンク堂などの専門店が多数所在している関西で屈指の商店街で、兵庫県下では最大の繁華街を形成しています。
近畿地方のもう一方の雄京都府の路線価の最高値は、京都市下京区四条通寺町東入り2丁目御旅町・四条通りの3,250万円(1㎡当たり)でした。
観光客の増加を背景に前年の2,780万円(1㎡当たり)よりも12.9パーセントも増えているのですが、大阪府の最高値と比較すると3分の1未満の数字に過ぎません。
なお、この京都市下京区四条通寺町東入り2丁目御旅町は市内の繁華街の一角で、コーヒーショップや家電量販店、ブティックなどの多種多様な店舗が所在しています。
京都府と共に観光産業の好調が伝えられる奈良県の路線価の最高値は、奈良市東向中町・大宮通りの540万円(1㎡当たり)です。
前年の530万円からは1.9パーセント増加しているのですが、大阪府と比較すると20分の1未満に過ぎません。
大阪府と同様に2つの政令指定都市(福岡市と北九州市)を抱える福岡県の路線価の最高値は、福岡市中央区天神2丁目・渡部通りの5,600万円(1㎡当たり)です。
これは、前年の5,000万円(1㎡当たり)から12.0パーセント増加しています。
なお、この福岡市中央区天神2丁目・渡部通り沿いは九州最大の繁華街で、福岡ビルやミーナ天神、ジャニーズショップ福岡店などの多数の商業施設が集中しており、内外から多くの人が訪れています。
このように大阪府の路線価の最高値は首都東京には及びませんが、人口や県内総生産において上回っている神奈川県や愛知県よりも大きな数字で、人口規模においてはそれほどの違いがない福岡県や兵庫県の約2倍です。
このことから、全国平均で見た場合には大阪の路線価相場は高いという結論となります。
路線価は不特定多数が通行する道路に面している宅地の1平方メートル当たりの価格のことで、標準的な土地評価額ともいわれ、固定資産税の税額を算出する時にも基礎になるといわれている価格です。
宅地の評価額の基準となる路線価ですが、この価格はその年ごとに変動し、高くなったり低くなったりしているといわれています。
そこで、宅地評価額を決める時に用いられる価格の変動についてご紹介します。
土地評価額に影響を与える路線価は、道路に面する宅地1平方メートル当たりの価格です。
その価格は固定資産税の税額を決定する際に計算式に用いられる値です。
また、土地は時価で計算するのが基本とされ、土地を売却する時の価格を決定の基準ともなります。
しかしどのようにして決定されているのでしょうか。
この価格には2つ種類がありますが、固定資産税の税額を決定する際の計算式に用いられているのが固定資産税路線価です。
この価格は3年に1度、1月1日時点の価格で決定されて、毎年4月ごろ市町村から公表されるようになっています。
路線価は3年に1回見直されることになっています。
その理由は、土地の価値は変化するからです。
より便利になるとその土地がほしいという人も増えます。
そうなるとその土地の価値は高くなります。
例えば、駅前の再開発が進み、大きな店なども出店したりお店の数も増えていくと、その土地に住みたいという人が増えます。
そのため、土地の価格は高くなっていくということなのです。
そのため、土地の価値に合わせて価格を見直して適正に価格を変更するという固定資産税の評価替えが必要になるのです。
そしてこの評価替えが3年ごとに行われるため価格も変動していくのです。
路線価については一部の地域だけでなくどの地域でも評価替えが行われていますのでこの価格も変動します。
特に大都市圏の都市のこの価格の推移については上昇傾向にあるといわれ、大阪もこの傾向があるのです。
大都市圏といわれる大阪は人口規模も大きく、大規模再開発なども進み、オフィス需要も高くあります。
また、分譲マンションなど、住まいとしての土地に対する需要も高くあり、商業施設などの利用者も多いという現状があります。
さらに、訪日外国人増加などによって、商業施設や宿泊施設の開業者も増えてこの価格も上昇傾向があります。
この価格の上昇は土地の持ち主側から見ると土地の評価額の上昇につながります。
土地の評価額が上昇すれば固定資産税も高くなり、さらに、土地の相続などの点で相続税や贈与税の負担も高くなるのです。
相続税に関する増税などの影響で土地活用のニーズも多くなり、これらのような要因が大阪での地価上昇に影響しているといわれています。
このような推移傾向を考える時には3年に1度見直される固定資産税路線価よりも毎年発表がある相続税を決定する際に用いられる価格で考えると考えやすいのです。
この価格は年ごとに決定されて発表されています。
この価格の場合、評価は毎年1月1日とされており、公示価格の8割くらいを基準として決定されるといわれています。
決定には不動産鑑定士による鑑定評価価額など、専門家たちの意見が取り入れられ、そのような意見をもとに税務署で決定されるといわれています。
そのため、その価格の決定には地価公示価格や売買実例価額、精通者意見価格という視点なども含められて決められているのです。
そして、決定されたものは毎年全国の国税局税務署で7月1日に公表されています。
大阪の例として、大規模開発による影響で価格が上昇しているエリアの動向を紹介します。
大阪ではあべのハルカスとうめきたエリアの大規模開発が行われました。
これらの開発事業はこの価格に影響を与えたと考えられています。
あべの筋では2013年から2015年の3年間、大きく上昇したといわれます。
2013年が約35%、2014年が約21%上昇し、次の年は10%ほど上昇です。
また、天王寺でも約13%上昇したといわれます。
もう一つの大規模開発エリアといわれたJR大阪駅北側にあるグランフロント大阪というショッピングセンターの前の土地は10.3%増加した年があるといわれています。
そして、御堂筋や難波も上昇傾向にあるといわれます。
そして、大阪モノレール本線の駅である沢良宜駅周辺は普通住宅地の路線価はここ数年で上昇しているといわれています。
平成26年度は11.4万円、次の年の平成27年度は11.5万円となり、上昇したといわれています。
2015年1月1日の時点で、大都市圏での上昇傾向が前年に続いて顕著になったといわれており、大阪を含めた大都市圏が価格をけん引しているといわれています。
大阪市は府内でも路線価が高い地域の多い市で、その価格の上位の地域を挙げて行くとその大部分がこの大阪市にあるとまで言えるほどです。
その中で特に高い地域を5つ例として挙げて行きましょう。
中央区は大阪市の中でトップレベルに路線価が高い地域となっています。
中央区には大阪を代表する繁華街の一つであるミナミや、全国的に高い人気を誇る観光スポットである大阪城などがあります。
中央区はそういった人気スポットに他の地域から多くの人が集まる賑やかな地域なのですが、数多くの企業のオフィスも存在しており、大阪の経済の中心的地域でもあります。
そのため、純然たる住宅地の面積は少ないのですが、路線価の特に高い地域となっています。
その中で特に価格が高いのは、難波駅の周辺で御堂筋沿いのエリアです。
中央区の次に路線価が高い地域が北区で、価格の上昇率では中央区を上回るほどです。
そこには大阪の玄関口と言えるJR大阪駅があり、その周辺はミナミとともに大阪を代表する繁華街として知られるキタが広がっています。
そのキタには大型デパートや商店街などの商業施設が数多く建ち並び、大手企業の本社オフィスもたくさん存在しています。
さらに、市役所や日本銀行の支店、複数の新聞社やテレビ局といった重要な施設もこの北区の中にあるので、市内で最も栄えている地域だと言っても過言ではないかも知れません。
中でも特に価格が高いのは、やはりJR大阪駅の周辺です。
中央区や北区と比較するとかなり価格は低くなりますが、西区はその2つの区に次ぐ路線価の高い地域となっています。
西区は市内で最も古い区で、かつてはとても大きな賑わいを見せていたものの、一時は中央区と北区の発展により勢いが失われていました。
しかし、近年では若者向けの商業施設が増えたことや、新しい市の中心部から近いという利便性から住宅地が発展したことなどの理由で、地域に活気が戻ってきています。
その西区で特に価格が高いエリアは地下鉄肥後橋駅の周辺です。
阿倍野区も路線価が高い地域の一つとして知られています。
阿倍野区には近鉄阿部野橋駅を中心に、ミナミやキタに次ぐ繁華街が広がっており、多くの商業施設が建ち並んでいます。
特に近年では阿部野橋駅の駅ビルとして、日本で最も高いビルであるあべのハルカスができたことがニュースなどでよく報じられたため、この阿倍野区の名前を耳にしたことがある人も少なくないでしょう。
そういったこともあって、阿部野橋駅の周辺はこの区の中で特に価格の高いエリアとなっています。
阿倍野区に隣接する天王寺区も、同じように路線価の高い地域の一つです。
その中にあるJR天王寺駅は大阪南部のターミナル駅で、近くにある近鉄阿部野橋駅も含めたその周囲のエリアはいつも多くの人で賑わっています。
この天王寺区の中にはそういった商業地域だけではなく、住宅地も多いという特徴があります。
一時は地価の高騰などが原因となり人口が減少傾向にありましたが、近年では再開発が進んで住民の数も伸びてきています。
その中で特に価格の高いエリアはJR天王寺駅の周辺です。
。
大阪が日本の都道府県で2番目に地価が高いとは言っても、路線価が低い地域は当然存在しています。
その中から代表的な地域を3つ挙げて行きましょう。
豊能地域の中にある能勢町は、京都府や兵庫県と接する府内の最北端の町です。
この能勢町は府内でも特に路線価の低い地域で、さらにその価格は下落傾向にあります。
この町は山林の広がる自然豊かな地域なのですが、公共交通機関があまり充実していないため、生活が便利だとは言えません。
また夏は涼しいけれど冬はかなり寒くなるという気候も災いしてか、近年では人口も大幅に減少しています。
そういった点から、土地の価格が低いのも仕方がないと言えるでしょう。
能勢町とは逆に府内の西南端にある岬町も、路線価が特に低い地域の一つとなっています。
この岬町は海に面しているので、昔は船での交通の要衝地として栄えていました。
現在ではその海を利用した漁業が盛んで、また瓦の生産でも有名です。
ただ、現在では人口が減少し続けており、かつてのような賑わいは見られなくなっているため、土地の価格にもそれが表れていると言えます。
府内でただ一つの村である千早赤阪村も路線価の低い地域です。
この千早赤阪村は府内で最も人口が少ない自治体で、さらにこの数十年は減少を続けています。
そのため2014年には、大阪で初めて過疎地域の認定を受けてしまったこともありました。
とは言え、決して魅力のない地域というわけではありません。
村内には豊かな自然が広がっており、景色の美しさは府内でも有名です。
また、有名な武将の楠木正成の出身地でもあることから、自然と歴史の町として観光業に力を入れています。
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