所有している土地を何らかの原因で処分しようと考えている方も多いのではないでしょうか。
相続したものの自分たちでは利用することがない場合や、転勤などの事情でもう同じ場所に戻ってくることがない場合など誰にでも起こることと言えます。
そういった場合には処分をする経験がこれまでにないということがほとんどですから、どのようなことをすべきか、どれぐらいで売れるのかということがわかりにくいものです。
まずは情報をしっかり得ていくということを意識していくようにしたいものです。
時間がないことも多いですが、大きな取引となりますから、安易に決めてしまうのではなくしっかり情報を得て判断していくように心がけていきましょう。
周辺で売りに出ている土地などがあれば、どれぐらいの値段で売られているかということはチェックしておくとよいでしょう。
まだ売るかどうかわからない段階でも、どれぐらいの価格になるかということを大体つかむということは可能です。
積極的に情報収集をする段階ではないとしても、織り込まれた不動産関連のチラシに目を通してみるなどということで情報にアンテナを張っておきましょう。
そうすることでおおよその相場もつかみやすくなって売却する価格を検討しやすくなっていきます。
動き出す前からできることなので、早めに取り組むように意識をしていきましょう。
実際に土地を売却した経験がある人や、不動産の取引に詳しい方がそばにいるようであれば、話を聞いてみることが役に立つでしょう。
どのような形で進めていくのか、そのおおよその流れをつかめればスムーズに売却を進めていきやすくなります。
また、失敗談なども大いに参考になるものです。
同じような失敗をしないように気を付けていくことができるからです。
また、どの業者に依頼したのか、どの業者を使うのがよいかということも聞いてみるのがよいでしょう。
地域や状況によって適した不動産業者は異なってきます。
自分に近い状況の人に話を聞いてみることで、どこに依頼するかということが検討しやすくなっていくといえるのです。
自分で買い手を探すということは難しいことでもあるので業者の利用は必須となります。
ぜひ、その点も含めて経験談を聞いてみるようにしましょう。
土地は自分で簡単に売却できるものではないので、まずはどこの不動産会社に依頼するかということを決定することです。
初めから一つの会社に決めてしまうよりは様々なポイントを比較したうえで、最終的に適したところに依頼するというほうが満足のいく処分ができるようになるでしょう。
特に土地は価値が大きなものとなりますから、売却価格も高くなりがちですが、それゆえにちょっとした違いが大きな利益の差となってしまうことがあります。
安くすれば売りやすくなりますが、手元に入ってくるお金は少なくなってしまいます。
住み替えをする場合は売却した対価も新しい住まいの入手にかかわってくるということがありますから、重要な問題となってくるのです。
そのためにまずやっておきたいこととして、査定をしてもらうことが挙げられるのです。
そこで納得できる価格を提示してくれるところに依頼するようにしましょう。
初めから一つの不動産業者しかチェックしていないということになると、相場もよくわからないという方は大きな損をしてしまう可能性もあります。
複数の会社に査定してもらって比較してみることで、有利なところを選びやすくなっていきます。
少額なものであれば多少の違いはそれほど大きな差にはならないものですが、高額な土地だからこそ差が大きくなりがちです。
必ず複数の業者に査定を依頼して情報を得てみるようにしましょう。
価格だけではなく様々な条件を合わせて、どこが一番有利かということを比較してみましょう。
場合によっては他の業者の査定価格を交渉に利用するということもできますから、有利に交渉を進めやすくなることがあります。
土地の査定をしてもらったときに、価格以外にもいくつかのポイントについてチェックしておく必要があります。
土地などを売る場合には様々な費用が掛かることがあるのです。
建物が建っている土地を更地にして売るのであれば取り壊しの費用も必要になりますし、売却した利益に対して税金がかかるということもあります。
どこまで費用が掛かるのかは業者によって異なる場合もありますし、税金の負担なども無視できるものではありません。
だからこそ、査定後にこうした点についても考えに入れたうえでどこに依頼するか、どのような形で処分していくのかということを決めていくようにしましょう。
査定の方法
土地や建物といった不動産関連を所管している国の役所が国土交通省です。
この官庁では不動産鑑定評価基準と呼ばれる基準を作成しており、不動産鑑定士が土地や建物の鑑定評価をする際の目安にしています。
国土交通省では全国の標準値の価格を毎年公表しており、これを地価公示と呼んでいますが、そのベースとなる鑑定評価なども、基本的にはこの基準にもとづくものです。
そこで土地を売却するにあたり不動産会社が行う査定にも、評価基準にもとづく方法が用いられることがあります。
具体的に不動産鑑定評価基準において定められている評価方法の種類としては、原価法、取引事例比較法、収益還元法があります。
不動産鑑定評価基準でいう原価法とは、対象不動産を再び建築するときに必要な原価、いわゆる再調達価格を求めて、それに修正を加えながら不動産の価値を明らかにする方法です。
土地の場合にあてはめれば、造成工事を再度行ってまったく同じものを生み出す場合にいくらの費用が必要かを計算したものが原価となります。
この原価法を不動産会社が査定に利用する場合には少々問題を生じるおそれがあります。
それというのも造成や建築工事のコストは必ずしも土地や建物が現実に不動産市場で売れる価格とは一致しないためです。
立地環境や交通の便が良く高値で売れることは、よく考えてみれば土地の造成コストとはあまり関連性がありません。
不動産会社の査定において、原価法などよりもずっとポピュラーなのが取引事例比較法です。
これは過去の取引事例から類似の物件を探し出して、面積や築年数などの要素によって補正の上で、その物件の価値を求める方法です。
過去の取引事例のデータは国土交通省でもホームページ上で公開していますし、不動産会社の場合はレインズと呼ばれるデータベースに接続しているので容易に引き出せます。
参考となる材料が豊富で、しかも実勢価格を反映できるこの方法は、土地売却の際にもかなり適しています。
難点があるとすれば、その地域での取引事例があまりなかった場合で、過去の事例を参照できなければ意味がありません。
もうひとつの収益還元法というのは、対象不動産が将来生み出すことが期待される収益をもとにして現在の適正価格を判断する方法です。
この場合の収益というのは、土地の場合であれば駐車場にした場合の利用料収入や、コンビニエンスストアなどの事業用物件を建てる敷地として貸し出した場合の賃料収入などが挙げられます。
収益還元法を用いる場合には、少なくともその土地に収益性があることが必要ですので、やはり借地やその他の事業用地としての利用が想定できる場合に有効となります。
これは建物の場合も同様で、アパートやマンションのような賃貸物件、または事業用物件であれば役に立つ方法といえます。
不動産の価値をどのような方法で把握するのかについては、今まで見たように原価法、取引事例比較法、収益還元法という方法があることがわかりました。
これらの方法のいずれかを利用するにしても、実際に不動産会社で査定をするにあたってのスタンスにも大きな違いが生じることがあります。
大きくいえば実際に現地に赴くのか、それとも現地は見ずに机上の計算だけで済ませるのかという違いです。
このような違いも結果の金額を参考にして実際の土地の売却価格を決める上での手がかりとなります。
査定をするのにも手間や時間がかかるのは事実です。
しかし不動産会社のなかには、たとえばインターネットの専用フォームに簡単なデータを入力して送信しただけで、すぐに査定結果の金額を回答してくるところがあります。
これは実は簡易査定という方法を使っています。
簡易査定は過去のデータを対象物件にあてはめて、机上の計算だけで結果を出す方法といえます。
そのため過去のデータのほかには、材料となるのは対象の土地の面積や場所などの簡単な事項だけで足ります。
スピーディーに結果を知りたい場合にはたいへん有効ですが、当然ながら土地のオリジナリティーを十分に反映したものとはいえません。
これに対して現地査定というのは、不動産会社の担当者が現地で土地のようすを確認し、詳細に調査を行う方法のことをいいます。
その土地の地形や管理状態、隣接する道路の数や幅員、日当たりや眺望、上下水道などのインフラの有無、その他の周辺環境といったさまざまな事項を目で見てチェックしているため、取りこぼしが少なく正確というのがこの方法のメリットです。
ただし、簡易査定よりも手間がかかりますので、金額を算出するのにもいくらか時間を要します。
土地を所有している人はこれから売却するならば、特定の不動産業者と取引きがあればそこに売却してもよいでしょう。
ですが、初めて土地を売却する場合やまだあまり土地の売却を経験したことはない人ならば複数の不動産会社に査定お願いする方法がよいです。
では、なぜ複数の不動産会社に査定をお願いする方がよいのか理由を説明していきます。
査定をお願いする理由は様々ありますが、一番の理由は適正価格がなかなかわからないからです。
不動産の売買に精通している人なら分かるかもしれませんが、めったに土地など売却しない場合には一体いくらになるのか見当もつきません。
あくまでプロの業者が見た時に判断できる程度で素人にはまず判断できないものです。
このような場合には、企画をすることで適正な金額を見ていきます。
比較をすれば、一つだけ低い業者だった場合でもなぜ低いのかがわかってくるからです。
不動産業者の中で、さて金額が低いところがありますがこの的わざわざ理由を聞いた方がよいと述べる人も少なくありません。
ですが、理由をわざわざ聞く必要はなくそのまま流してしまってよいでしょう。
理由といわれても、不動産会社側としては説明できない部分もあります。
これは、何かやましいことをしているので説明できないのではなくその不動産会社特有の計算方法があるからでしょう。
そのように考えるならば、わざわざ不動産会社に引かれるようなことをしなくてもよいはずです。
査定金額が違うことに対して、何も疑問に思わない人はあまり細かいことを気にしていない人かもしれません。
もし少しでも高い金額で売却するならば、査定金額の違いを自分で考えることが重要になります。
そもそもなぜ不動産会社によって大きく違いが生じるのかは、いくつかの理由がありますがそれはその不動産会社がその土地をほしがっているかどうかにあります。
たとえば、特定の地域を強化して買い取りしている場合には、当然高く買ってくれますがとくに価値がないと感じる場合には安くしかかってくれないわけです。
不動産を売却する前に査定を行うわけですが、そこで高く売るためには可能な限り良いセールストークをするはずです。
つまり、土地の所有者もよいセールストークを不動産会社にして少しでも高くポイントをアピールする人も少なくないです。
ですが、その他時にはメリットもありますが必ずデメリットと呼ばれるものもあります。
それを明確に事前に説明しておけば、後になってトラブルを避けることができるでしょう。
例えば、購入したけどもマイナス点が目立つために契約を解除したいなどと言われた場合にはって説明をしていなかった売り主にも問題があると考えられてしまいます。
土地のマイナスポイントといえば、建物と違い穴が開いていることや古いことなどはたいして問題になりません。
そもそも古い土地などは、どう考えても測定のしようがないからです。
それよりも、その年の近くの大きな道路でトラックが走るたびに建物が揺れたりあるいは騒音が激しいなどの場合そして近くでよく交通事故が起こるような場合もマイナスポイントになるでしょう。
このような場合は、不動産会社に明確に述べることが重要になります。
世の中には、心理的瑕疵物件と呼ばれるものがあります。
そもそも、ここに出てくる瑕疵とは見えない傷を意味しているわけです。
見えない傷とは、実際購入してからではないと問題があることに気づかないことを言います。
土地の場合には、一体どのような瑕疵が隠されているかを知っておきましょう。
そのようなものがあった場合には、必ず事前に報告した方がより良い取引きができる可能性が高いわけです。
もしその土地の上で、だれかがなくなったとすればそれは心理的な瑕疵物件といえるか問題になりますが、特にそのような物件は瑕疵物件とは言えないでしょう。
例えば、そこで何人もの人が命を絶ったとすればそれは瑕疵物件と言っても過言ではありません。
たいていは、後から購入する人が嫌がるような内容は瑕疵物件認定してよいでしょう。
不動産の査定に関しては、一括サイトなどを利用することで同時に複数の業者に連絡が入りそこで査定をしてくれる可能性があります。
このやり方のメリットは、逐一不動産会社に電話をかけなくても済むことです。
これにより、かなり便利に売買することができるようになったのは言うまでもないことになります。
しかしながら、ここには大きな問題がありそれは比較をした時に特定の業者しか参考にあることです。
一般的には、小規模の不動産会社は登録されていないことがほとんどになり、大きな会社ばかりになるでしょう。
査定価格が適正か確かめる
土地を持っているという事は、それだけで大きな資産になりますが、それを売却してお金に換えるとなれば、大事な資産を手放すことになります。
資産を手放してお金に変えるという事は、適正な価格で手放すようにしなくてはなりません。
本当なとても価値がある土地だというのに、適正価格で売却をすることが出来なければ、大きな損になってしまいます。
いくらお金を早く手に入れたいとはいっても、適正価格を大幅に下回るような事になってもいけませんので、正しく査定をしてもらえているのかを判断できるようにならなくてはなりません。
適正価格かどうかを知る為には、自分の土地の価値をあらかじめ知っておく必要があります。
土地の価値を知っておく時期は、査定が終わってからではありません。
不動産会社に査定をしてもらい、提示された金額でそういうものなのかと納得しているようでは、それが本当に適正かどうかがわからなくなってきます。
土地の価値を知っておくのは、査定をしてもらう間にしなくてはなりませんので、土地の価値を自分で知るまでは査定を依頼しないようにしておくといいでしょう。
じっくり自分なりに調べた後で依頼をした方が納得が出来ますので、焦って依頼をしないようにしなくてはなりません。
相場を知る為には、まずは自分なりに調べてからにしなくてはなりません。
相場を知る方法はいろいろありますので、あらゆる方法を使って調べていくようにしましょう。
一つの方法で調べるだけでは、適正かどうかがわかりにくくなりますので、間違いないと自信をもっていえるようにしておく事です。
土地というのは、ある程度地域によって相場が決まってくる部分がありますので、近隣地域の坪単価などを調べてみるといいでしょう。
交通の便がいい地域だったり、人気がある地域というのは相場が高い傾向にあります。
そして同じ地域だとしても、駅に近いほど相場が高くなっていくと考えておくといいでしょう。
そこで気をつけなくてはならないのは、駅からの距離が同じくらいだったとしても、線路より南側の地域と北側の地域では相場が違う事があるという事です。
同じ位の距離だから同じだろうと思っていても、実はかなり違うという事もありますので、その辺りもよく確認をすることです。
同じ町内だったとしても、少し距離が離れただけで相場が違う事もあります。
少し高台にあるというだけで価格が下がる事もありますし、新興住宅地というだけで価格が上がる事もあるからです。
土地というのは全く同じ条件のものがあるわけではありませんので、より自分の土地に近い条件を見つけるしかありません。
土地だけではなく建物がそこに建っているかどうかによっても、査定額に影響が出てくる事になります。
まだまだ新築同様の建物であれば、土地と一緒に購入をしてそのまま住みたいと思ってくれる人もいますが、かなり古い建物の場合は変わってきます。
建物が古すぎる場合には、取り壊して新しく家を建てたいと思う人が多いですので、取り壊すための費用分で値段が変わってくるからです。
先に取り壊しておくべきかどうかも合わせて考えておく必要があるでしょう。
ある程度自分なりに情報を集めると、大体の相場がわかってきますので、そうなった時に初めて不動産会社に依頼をするようにしましょう。
立ち合いをして査定をしてもらい金額を聞いたら、自分が調べていた金額と大きく差があるようであれば理由を聞いてみなくてはなりません。
そこで自分が調べていたのと違うと思っても、そのまま言いなりになっていれば低いまま売却をすることになります。
必ず理由を聞いて納得できるかを確認しましょう。
理由を聞いてみても曖昧な回答しか得られなかった場合は、自分なりに調べていた相場のことをつたえてみるようにしなくてはなりません。
近隣から考えた相場を伝えても曖昧な回答であれば、信頼できない不動産会社の可能性があります。
なんとかごまかそうとしている態度がみられたのであれば、他の不動産会社を頼りにした方が良さそうです。
一つの不動産会社に査定を依頼しただけでは、本当の相場が確認しにくい為、複数の不動産会社に査定を依頼するといいでしょう。
複数に依頼をすることによって、極端に高かったり安いというのはおかしいという事がわかるはずです。
平均的な査定額を出してくれる不動産会社の方が、本質を見抜いてくれている可能性が高いですので、面倒でも複数確認しなくてはなりません。
手間をかける事で、最大限自分の大事な土地を高く評価してもらえるようになりますので、手間を惜しまない事です。