更新日 2020.3.6

不動産取得税っていくらかかる?詳しい内訳と節税対策を大公開

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-Smile編集部-
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不動産取得税とは

都道府県の税金ですから地方税となります。

課税の根拠法令は地方税法でそこに課税の計算方法などが明記されているわけです。

また地方税ですが細かな運用については各地方自治体によって異なります。

その都道府県が制定する条例によってやり方をいろいろ工夫している状況です。

なお、課税の運用についても細かく変えていたりもします。

地方税法では税率などの大まかなところが決められていて、それ以外のものたとえば災害時の対応であるとかあるいは減免などのルールなどは、各都道府県が定める条例で決めればよいこととなっています。

ここで決まり事としてなければ原則としては適用出来ません。

法律だけでは対応しきれないようなものやあるいは各自治体の実態にそぐわないようなものは、条例で決めていきます。

あくまで地方税法の範囲内で決めていくことが出来るだけです。

ただし、この法律で決められている内容は細かいところまでは網羅出来ておらず、各地方自治体が定める条例党で決めてよいものもあります。

つまりこうしたところで各自治体ごとの差が出てくる訳です。

課税標準とはそもそも課税のベースとなる数字です。

不動産取得税の場合は固定資産の評価額を基にします。

この固定資産の評価額は市町村が有する固定資産課税台帳に掲載されているものを用いてあります。

ただし、これから新築する物件の建物部分は、今まで固定資産台帳に掲載されていたはずがありません。

したがって改めて固定資産の評価額を決めていくことになります。

売ったり買ったりしたときの金額ではありませんし、また裁判所が競売に出した金額などでもないです。

この評価額には明確な基準がありそれ以外の数字は用いられません。

不動産をただで取得したからといってこの不動産取得税が課税されないということがないので、注意を要します。

ただでもらったとは言え不動産取得税も無料になるのかというと、そのようなことはありません。

また金額が非常に過小であったとしてもその金額を持って決められているわけでもないわけです。

あくまで市町村が有する固定資産課税台帳に掲載されている評価額をベースにします。

特に多いのは農地から転用して宅地にする場合です。

いわゆる農地法の第5条転用許可を受けて、それまでの農地をやめて宅地として開発をするケースです。

この場合は農地での評価のままというのはおかしいですから、宅地へと評価替えを行います。

評価替えをするとはいっても役所が勝手にこの金額にしますというわけではありません。

近隣の似たような土地の単価を用いたりあるいは類似するところの単価を用います。

不動産取得税は課税標準額すなわち固定資産評価額に税率をかけて税額を決定するしくみです。

このとき宅地の場合は2分の1にするというルールがあります。

これは決められているものなので変わることはありません。

農地から宅地に変わったときでも同様に2分の1にして、課税額を計算していきます。

ただし長年の運用からそのままにしているケースもあり、当然ながらその根拠は、地方自治を所管する総務省が決めていたりします。

継続しているようなものはそのままでいく流れができあがっているので、大抵はそのままと考えてよいです。

ただし、今後はもしかしたら変更がされる可能性もあります。

社会情勢が変わったり考え方が変化することで、こうしたルールの変更も行われたりする可能性は残ります。

不動産取得税には申告により軽減を行うこともあります。

多いのは宅地の上に住宅を新築したりあるいは既存住宅すなわち中古住宅を土地とセットで購入して取得をしたりするケースです。

この場合などでは申告によりますが、この税金の負担を軽減することを認めていたりします。

なお、相続の場合は非課税ですのでそもそも課税されません。

そもそも課税とするのが不適当なものなどもあります。

国や地方自治体が取得したものに課税をするのはおかしいですし、取得者が法人で条件によっては非課税とするものも多いです。

また墓地などは非課税となりますし、その用途に応じて非課税になるものがあります。

登記上は地目という表現で表されていますが、その地目によって大きく見方が変わるものです。

営利法人が取得をした場合ではほぼ課税ですが、医療法人や社会福祉法人、非営利活動法人などが取得をして医療や福祉の業に用いる場合は、非課税とすることがあります。

多いのは医療機関を行う場合であったり、あるいは介護保険法や障害者総合支援法で定められた事業を行う場合などです。

特に都市部などであるのが、敷地内の駐車場をコインパーキングにしたりあるいは月極駐車場として貸し出すケースがあります。

その貸し出す対価としてお金をもらいますので、社会通念上の観点からも非課税とは認められないケースになり得ます。

宗教法人などでも同様の考え方をしますので、料金徴収は課税されるものだと考えてよいです。

特殊な事例は課税を行う地方自治体に確認を行うなどの対応が求められたりもします。

福祉用具貸与及び特定福祉用具販売の事業については社会福祉法人などの非課税になり得る団体が行う場合であっても、課税となり得るものです。

ただし介護保険法が施行された平成12年4月頃であればともかく、今現在ではその問題は解消されつつある情勢です。

福祉用具そのものを貸し出したりする営利法人が非常に多くなり、競争が激化しているためです。

不動産取得税の確定申告について

取得したらそのことを知事に申告するだけです。

この申告については一般的に知られておらず、ほとんどの人が申告を行わないケースもあり得ます。

ただし一応は義務付けられているため、軽減の申告と合わせて不動産取得税における申告としているケースがあります。

厳密に運用をしているところもありますが、申告が軽減などの実務を伴わない限りは、出させるだけというものであるため、あまり意味がないものです。

一般的に地方税の賦課などを行う職員は、公務員を持って充てたりあるいは再雇用の職員を持って充てたりします。

非常勤の職員などで対応をする自治体もありますが、いずれにしても配置して教育を行って給料などを支払う関係上、人件費がかさんでいきます。

その人件費に見合った仕事なのか、軽減以外で意味がある仕事なのかという考え方は根強くあり、申告させるだけであればあまり意味は無いとして、提出を求めないところも散見されるわけです。

建物に関しては新築物件の場合は必ず評価があります。

固定資産の評価ですがこの事務を行うことで、固定資産税と不動産取得税の課税ができます。

この業務は必ず必要であり、人の配置もいります。

そのため申告させるためだけの人員の配置を行うよりは、こちらの評価などの対応に人員を優先して充てざるを得ないわけです。

どの地方自治体も人件費削減は喫緊の課題であり、法令で義務付けられていても実務上支障が無ければ省略することも多くなります。

土地の場合でもその土地の上に住宅があるかどうかで変わります。

住宅があってしかも要件を満たすときには申告すれば、土地の不動産取得税が軽減されます。

またこの場合は既存家屋も軽減になるため、申告を必要とするものです。

軽減は役所側が勝手にはしません。

申告に基づきその内容を審査し、決裁者が認めて初めて減額になります。

減額申請が出ないことには処理の仕様がありません。

不動産を取得したとき限り一回限りの税金です。

軽減申請や建物の評価から差し引く減額などがなければ、課税したら納税を行ってそれで終わりというのがこの不動産取得税です。

つまり毎年課税するようなものではありません。

無論、持ち分などを分けて毎年のように贈与を繰り返し、将来の相続税や贈与税の課税から免れるようなやり方をする人もいますので、その場合は数回になることはあります。

不動産を所有していた人が亡くなったときには相続の話になります。

その後、相続登記を行う流れですが不動産取得税では相続は非課税です。

しかしながら、生前にこの不動産の登記で持ち分を細かく分けて贈与を行うケースがあります。

毎年の贈与税における非課税枠110万円を用いる方法ですが、この場合も不動産の取得ですから不動産取得税は課税対象です。

不動産取得税は贈与の場合は課税ですから納税通知による納税義務を促され納税すれば、不動産取得税はそれだけです。

しかしながらこの贈与税の非課税枠の関係上、国税が調査して課税を行ったりします。

贈与を毎年のように繰り返す場合には年ごとの非課税枠が仕えずに、全体で贈与として見なすことがあるそうで、国税側による判断によっては贈与税が発生したりします。

詳しくは税務署などで確認が必要です。

この錯誤とは間違えたのでやり直します、という意味ですが、この場合も不動産取得税はそれぞれ課税が発生します。

最初の贈与などの時に課税し、次の錯誤で元に戻したときにも課税というわけです。

錯誤のときにおける課税については、各都道府県が定める条例などで場合によっては課税しない場合もあります。

要するに間違えていたのだからかわいそうなので、この場合は見逃しますよという減免の措置です。

相続などはともかくとしてそれ以外で不動産を取得したときには必ず地方税の賦課事務における担当者へ知らされます。

登記を行えばその情報が市町村に伝わり、その後都道府県に伝えられるようになっています。

また登記をしていない物件でもその情報は市町村に申告しなければならないようになっているので、登記をしていないけれども所有者が変わっていることは知られています。

つまり逃げ隠れはできないわけです。

建物は一般的に登記を行って権利関係をはっきりさせたりしますが、土地については相続していてもその存在すら知らない場合があります。

こうした問題から登記を必ず義務付けるべきではないかという意見が国において持ち上がってはいます。

ただし、その話はなかなか前に進んでいるようではありません。

固定資産税のように毎年課税をする場合はともかく、不動産取得税は取得したらそのときだけ課税して終わりです。

一回限りですのでそのタイミングで納税なり軽減申告なりを行ってしまえば、処理は終わりです。

地方税でかつみんながみんな不動産の取得をするわけではありませんから、この税金とは関係が無いままという人も当然います。

一方で所得税や住民税は生活保護の受給者などで無い限りは、ほぼ確実に関わりがあるものです。

給料収入から天引きされているものですので、知らないと思ってみても課税されてはいます。

不動産取得税について申告及び納税をどう対処すればよいのか分からないときには、その不動産がある地域を所管する都道府県税事務所に尋ねればよいです。

そこで申告などの話や軽減申請などの話が聞けます。

一番いいのは登記の書類を手元に持っておいて、その情報を元に課税当局に説明を行い、何をすればいいのか聞けば教えてもらえます。

待っていてほしいということもあるでしょうし、申告してほしいと指導や助言されることもあります。

【知らないと痛い目に合う!?】損をしない不動産売却の確定申告|Smile

不動産取得税は軽減できるのか

そもそもこの税金は土地の軽減と建物の軽減とがあり、軽減のための要件はおほとんど同じです。

提出すべき書類は各都道府県ごとに若干の違いがあり、一概には言えません。

建物も土地も両方とも申告が必須という場合もあれば、新築の時だけ建物より正確には住宅について軽減を行政側が行い、残り部分を課税する事はあります。

新築の場合は固定資産の評価額から一定金額を差し引きます。

通常であれば固定資産評価額から1200万円を差し引き残りに税率をかけて課税額とします。

優良住宅の場合は固定資産評価額から1300万円を差し引き、残りに税率をかけて税額とするしくみです。

そのため新築の場合は1200万円なのかあるいは優良住宅の1300万円なのかといった違いがあるだけとなります。

この差し引く処理を最初に行った上で納税通知書を作成する都道府県もあり、この場合は納税通知書が届けばその納税通知書を指定された金融機関の窓口に持って行き、納税すれば完了です。

この場合は条件がより厳しくなります。

具体的には新築の時にはなかった居住要件が加わります。

その取得した住宅に居住するための取得でなければならないわけです。

住民票などで確認を行ったりしますし、あるいは水道ガス料金の住所氏名が載っているもので確認をしたりします。

居住していなければ原則は認められませんが、判断が難しい場合もあるので、実際には現場で決定を行うことも多いです。

一戸建ての場合は50平米から240平米以下の間の床面積で無ければいけません。

マンションなどの行動住宅の場合は床面積の要件が40平米以上から240平米以下へと緩和されます。

居住要件は一戸建てと同じで、新築はそこに住んでいなくても他の要件を満たせば大丈夫です。

既存住宅の場合は居住要件があります。

住宅関係で土地の軽減を行うのと同時に建物の減額も行います。

大抵は建物の評価が行われてからになりますが、土地の課税のタイミングと建物の課税のタイミングが合致するケースも多くあります。

この場合、建物と土地とは別々の納税通知書になったりします。

既存住宅すなわち中古住宅では、その取得した住宅の取得目的が居住のためという条件が加わります。

具体的には住民票がその新しい取得した住宅にあれば問題ありません。

まだ住民票が移っていない場合には減額がされない、減額申請が受理されない可能性が残ります。

住民票がなくても居住の実態があればいいということもあるので、課税庁に相談が必要となります。

新築の場合はそこに住もうと住まない場合であろうと、住宅床面積の要件さえクリアすれば軽減申請が可能です。

このとき集合住宅の場合はすべてを1つとしてみるのではなく、1つの戸数ずつでカウントしていきます。

そのためアパートやマンション等の場合は、新築してから相談に行くのではなく、あらかじめ固定資産の担当部署や不動産取得税の担当部署に図面を持参してチェックを受けることが重要です。

多いのは二世帯住宅で、この二世帯住宅の考え方は一般的な二世帯住宅の考え方とは異なるので、注意を要します。

具体的には各課税庁ごとつまり都道府県ごとで若干の差異はあるものの、概ね1つの住宅としてそれぞれが見ることができるかどうかが分かれ目です。

玄関やトイレ、キッチンなどがそれぞれ一つずつあるかどうか、動線が重なっているかどうかなどが判断基準として用いられます。

図面などの確認により決定されるようになります。

法人の場合も住宅の場合は要件は同じです。

住むためのいわゆる居住要件はありませんので、新築時に床面積の要件を満たしていれば、減額申請は可能です。

問題は既存住宅で、法人がその既存住宅に居住するとはいいませんので、ほぼ該当しないと言えます。

たとえそれが従業員のためであっても課税される場合があるわけです。

福利厚生目的でも、だめなときはだめということになります。

二世帯住宅でははっきりとそれぞれが1戸の住宅として見ることができるかどうかが、分かれ目であるわけです。

もし不安な場合特に新築の場合は建設してから相談に行くのではなく、建設の着工前に事前に図面を持参し、完成予想図などとともに不動産取得税の担当者に示しながら説明を行っていくことが非常に大切です。

この場合は住宅かどうかではなく、それ以外の要件で軽減正確には減免や非課税を考えていくこととなります。

減免は条例などで各都道府県ごとに違いがあるものです。

そのためこの場合は減免が受けられるかどうか、不安な場合はあります。

条件を具体的に説明してその上で可否を尋ねていくのが上策です。

種類が多い場合があって一概には言えない事も多いので、具体的に列挙して説明を聞く方が望ましいです。

不動産の取得者が非課税団体すなわち国や地方公共団体の場合は非課税です。

それ以外でたとえば社会福祉法人や医療法人の場合、取得の目的などを聞いていくことになります。

通常であればその内容を申告させて、添付書類などと一緒に確認して非課税に該当するかどうかを見極めます。

不明な点があれば追加資料なども提出させたり、現地確認を行うこともあり得ます。

営利目的すなわち金銭目的の場合の取得では非課税の要件をそもそも認められません。

あくまで医療であったりあるいは介護保険や障害者自立支援などといったような福祉の目的で使用するために取得したといった内容が重要です。

福祉以外でも認められるものがありますが、個別な内容については各課税庁の判断に従うことになります。

まとめ

不動産取得税は都道府県が課税する地方税です。

不動産すなわち土地や建物を取得したときに課税されるものです。

軽減の要件は住宅の取得が伴うかどうかが条件になり、新築の場合と既存住宅の場合とで条件が異なります。

また申告の扱いについては軽減出来る場合や行政側から求める場合は提出の必要があります。

一方で必要としない場合もあり、そのときには納税通知書が届けば納税を行って終わりとなります。

特殊な案件で判断に迷うときには、課税庁となる都道府県税事務所の不動産取得税担当課に聞いてみるとよいです。